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夏休みも終わりに近づいて

 夏休みに入って記事の更新が滞ってしまいましたが、何しろこの時期はBOXにもあまり人が来ませんから、特に書くこともないんですね。イベント告知も先にやってしまいましたし。何かネタがないか考えると、BOXの天井から蔦が生えてきたくらいでしょうか。自分も海外で遊んでいてそこまで顔を出さなかったので、久しぶりにピアノを弾きに行ってみたら周囲の植物が繁茂して緑のカーテンがいつの間にか出来上がっているという有様。マネージャーの話によると、夏休み最終週に大掃除をするとかしないとか。
 つい昨日までは、旧帝大合同演奏会と交流会がありました。今回も全国から旧帝大のピアノサークルが集まり、演奏会自体は6時間以上に及ぶ密度の濃いものとなりました。こうして旧帝大ピアノサークルが一堂に会するというのもなかなか得られない機会なので、参加者にとってはとても有意義なイベントだったのではと思います。京大音研器楽部はちょっと変化球で、スメタナの「2台8手のためのソナタ」というあまり弾かれないけどすごくカッコいい曲を演奏したのですが、聴いて下さった皆さんにもウケていたようで安心しました。私がどうしてもやりたかった曲なので、一緒に付き合ってくれたみんなには本当に感謝しかありません。他大学のピアノサークルでもこの名曲を演奏してくれるようになったら、それこそ本望です。
 来年度は名古屋大学さんが主催となって、場所も名古屋で開催します。京都からも若干近くなっているので、今回参加しなかった人も、来年の合同演奏会には顔を出してみると面白いと思います。もちろん演奏してくれればもっと盛り上がるので、よろしくお願いします!

 さて、音研器楽部の10月イベントですが、10月25日(日)に「同志社大・立命館大・京都大合同コンサート」があります。二年前は同志社さんとの合同コンサートでしたが、今回はさらに立命館さんも加わって三大学合同での開催になりました。出演希望はすでに締め切られて、器楽部からは以下のように出演者が決定しました。

下野宗大(総人・2)、佐藤馨(文・2)……チェルニー:性格的で華麗な序曲(連弾)
西村希(工・1)、松永修(総人・2)……ブラームス:ヴァイオリンソナタ第1番 ト長調
木村燎平(理・M1)、谷川俊介(理・M1)……ラフマニノフ:チェロソナタ ト短調 第1楽章

 器楽部らしく、弦楽器も加わったプログラムですね。お時間ありましたら是非聴きに来て下さい。
 それから、まだ詳しく日程が決まっていませんが、恐らく10月中に"1・2回生コンパ"なるものが開催されると思います。文字通り、器楽部の1回生と2回生の親睦を深めるためのコンパです。目下企画中なのでお楽しみに。
 夏休みがあと10日で終了。他大学がすでに授業を開始しているのを傍観しているだけでしたが、ついに京大にも再び授業が出現してしまうのですね。あな恐ろしや……。後期になっても器楽部は仮入会員を随時受け付けているので、ちょっと興味が湧いたらBOXを覗きに来てみて下さいね。お待ちしています。

《今日の1曲 ~第19回~》

 勝手に始めたこのコーナーも、ふと思い返してみればなんと18回もやっていました。本人が一番驚いています。上半期も終了ということで、ここで今まで紹介した楽曲をまとめて振り返りたいと思います。(曲名をクリックすると各ページにジャンプします)

第1回『ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調 K.449/モーツァルト』
第2回『弦楽四重奏曲第3番 イ長調 Op.41-3/シューマン』
第3回『オーボエ、バスーンとピアノのための三重奏曲/プーランク』
第4回『ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV1050 / J.S.バッハ』
第5回『交響曲第1番 ハ長調 作品21/ベートーヴェン』
第6回『チェロソナタ第2番 ニ長調 作品58/メンデルスゾーン』
第7回『ピアノソナタ 作品1/ベルク』
第8回『5声のシンフォニアと協奏曲 Op.2 より第1番 / アルビノーニ』
第9回『アンダンテと変奏曲 ヘ短調 / ハイドン』
第10回『アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821 / シューベルト』
第11回『交響曲第1番 変イ長調 作品55 / エルガー』
第12回『ヴァイオリンソナタ第4番 ニ長調 Op.1-13 / ヘンデル』
第13回『交響曲第36番 ハ長調 K.425《リンツ》 / モーツァルト』
第14回『ピアノソナタ ロ短調 / リスト』
第15回『ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 作品67 / ショスタコーヴィチ』
第16回『「アブデラザール」組曲 Z.570 / パーセル』
第17回『ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58 / ベートーヴェン』
第18回『交響曲第2番 ロ短調 / ボロディン』

 いやあ、壮観……。よくもまあ飽きずにこれだけ書いていられるものですね。だんだんとブログの内容よりも、こちらのコーナーの方に比重が傾いている気がしないでもないですが、後期も引き続きこんな調子でブログを更新していきたいと思っていますので、音研の人もそうでない人も、おんけんのーと@webをよろしくお願いいたします。
 そんな訳で、今回紹介する1曲は……。

『ゴールドベルク変奏曲 BWV988 / J.S.バッハ』

 「で、出たあ!」という感じですか。バロック期の音楽を紹介というと、少なからずバッハの名曲紹介にならざるを得ない節もあるのでそこはご容赦下さい。この曲については、必ずあるピアニストの名前がついて回ります。グレン・グールドです。私の大好きなピアニスト、尊敬して止まないピアニスト。彼のキャリアの初めにゴールドベルク変奏曲があって、その終わりにもゴールドベルク変奏曲があります。私は'81年盤を先に聴いたのですが、こんなに美しい音楽があるものか、と衝撃を受けました。同時に、とんでもないピアニストがいたものだ、とそこから先はただのグールドファンになっていました。
 この曲の魅力を語ると小難しい話まで挟むことになるので、あまり深入りしないようにしたいのですが、それでも数学的法則によって統一された曲構造はいつになっても目を瞠るものがあります。個々の変奏は表情も細かく異なり、性格も多様。それらがバッハの手によって有機的繋がりを持った瞬間、聴く側は音の宇宙へ放り出されることになります。
 私はこの曲を聴く時にはいつも、30の変奏を挟んでアリアが二度演奏されることにはとても重要な意味があるように感じています。音楽を他の何かに例えることは必ずしも良いこととは言えませんが、しかし、ゴールドベルク変奏曲を人の生に見立てると、生まれてから成長し様々な楽しいことや悲しいことも経験して死ぬという長い道のりの最初と最後に同じアリアが鳴り響くということは、生と死が等価になり混濁していく"輪廻"のように思えてならないのです。個々人の一生はそれぞれ全く違うものでも、繰り返される中で宇宙の法則に収まっているような。
 人間の生が回転し、次の命へと繋がっていく。それも言ってしまえば、楽曲が人々に演奏されることに似ています。長い年月の出来事であっても、それが明日や明後日のことであっても構わないですが、同じ曲でも演奏されるごとにそれは新たな命を得て聴衆の前に蘇る。それでも一つとして同じ演奏はない。私も弾く度に、曲に新たな命を吹き込んでいるのだと考えると、自らの演奏に対する姿勢も自然と変化するように思います。そして演奏するという行為は、実は音楽に対して責任の伴う行為なのだという自覚も。
 しかし面白いのは、作曲を頼んだカイザーリンク伯爵が「眠れぬ夜を癒してくれる曲を」と依頼したところに、こんなとんでもない作品で応えたということです。クラシック音楽に輝く金字塔を贈られた伯爵も、いったいどのような気持ちだったか。この逸話に関しては懐疑的な意見も多いですが、私自身も、眠れぬ夜を共にするにはちょっとボリュームありすぎるかなあと思いますね。

『ゴールドベルク変奏曲 BWV988 / J.S.バッハ』
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No title

こんばんは、お邪魔します。
そうかあ、若い人はグールドのゴールドベルク、81年盤からきくんだなあ。僕なんかが学生の頃は55年盤しかなかったから81年盤が出たときは、こんなのグールドじゃないって思ったものです。今でもシャープな55年盤が好きですね。
81年盤が出た直後にグールドが死んだというニュースを聞いた時には、まさにおっしゃる通りの「輪廻」とか「円環」とかいう言葉が思い浮かんだものです。
京大音研で、一度、ゴールドベルクの全曲を数人のメンバーが弾きわけるっていう演奏会をやっても面白いかもですね!

Re: No title

> こんばんは、お邪魔します。
> そうかあ、若い人はグールドのゴールドベルク、81年盤からきくんだなあ。僕なんかが学生の頃は55年盤しかなかったから81年盤が出たときは、こんなのグールドじゃないって思ったものです。今でもシャープな55年盤が好きですね。
> 81年盤が出た直後にグールドが死んだというニュースを聞いた時には、まさにおっしゃる通りの「輪廻」とか「円環」とかいう言葉が思い浮かんだものです。
> 京大音研で、一度、ゴールドベルクの全曲を数人のメンバーが弾きわけるっていう演奏会をやっても面白いかもですね!


こんにちは、ラトル・サイモンさん。コメントありがとうございます。
私の場合は近くの図書館に'81年盤しかなかった、というのもありますが、確かに最近の方は録音状態が良いものを選ぶ傾向もありますから、新盤を先に聴く向きもあるのかも知れませんね。旧盤と新盤とは一見すると別人の演奏にも思えますが、一人の人間が何十年を経てどう変化したのか、もしくは通底するものがあるのか、そういったことに思いを馳せながら聴いていると、殊にグレン・グールドに関しては感慨深いものがあります。
グールドの'55年以前のゴールドベルク変奏曲も、聴いてみると新たな衝撃と言いますか、'55年盤で彼の目指したものが浮き彫りになってくるようで興味深いです。

ゴールドベルク変奏曲を数人で弾き分けるというのは、私も同じ企画を何となく考えたことがあります!お客さんはだいぶ選ぶかも知れませんが、面白いことは間違いないでしょう。本当に機会に恵まれたらやってみたいです。
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